Simplism 次元シリーズ iPhone 4S /4対応 純日本製ケース・フィルムセット リッジテクスチャー 錆青磁色 TR-JGIP11-MSS
画像では黒く見えますが「濡羽色」です。緑がかった黒。
オーソドックスな形状で、上下の切り欠きとカメラ、サイレント、音量ボタンの穴抜き。
サイズはピッタリ。ギュッと納まり、ガタつきは無し。
背面にフィルムを貼っていると、やや納まりが悪いので剥がしました。
表面は、まったく干渉しないので好きなフィルムを貼れますが、
ほぼフラットになるので下向きに置く場合は注意が必要。
特徴である革の表情については「ランダムなエンボス加工」という印象。
ほどよい凹凸が心地良く、ずっと撫でていても飽きません。
滑り止めにもなって、指紋も目立ちません。
表面がフラットになる点は気に入っています。
iPhoneのデザイン性を損なわず一体感があります。
プラスチック成型としては一級品。
他のテクスチャーも試してみたくなりました。
価格も魅力的でオススメです。
アデュー 世界戦争
世武裕子さんの「アデュー世界戦争」のCDを手にとってみる。
アルバムジャケットには、フランスのイラストレーター、イザベル・ボワノ(Isabelle Boinot)さんの面白いイラストが描かれている。
白地のジャケットの中、作曲家の面々が歩いてこちらに向かって来るぞ。
音楽の父J.S.バッハがしょぼくれた犬を連れて歩き、その斜め前をコートを羽織って、いつも確信を得たりといった顔で歩いている楽聖ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンに何か話しかけている。ベートーヴェンは耳だけで聞いてうなずき返す。何を話しているのだろう? 首に巻いた赤いマフラーがいかしてるな。
後ろには鼻眼鏡のイーゴリ・ストラヴィンスキーもいるし、その後ろは誰だろうか判らないが(フランシス・プーランクとも)、そのまた後ろについて歩くOL風の女性はもっと判らないな。誰だろう?(お口の斜め下に小さなホクロのある女性だぞ。ん?判った?)
ジャケット裏にはゴルフをするモーリス・ラヴェル。CDにはスケートをするドミートリイ・ショスタコーヴィチが描かれていると思うのだが、違っていたらごめんなさい。
いずれにしても、このイラストは味があって面白いと思う。
最初の曲「ウィンブルドン世界選手権」は、テニスの試合をその場で実際に観戦しているような気持ちにさせてくれる、世武さんの作曲センスをまざまざと見せつけられるピアノ曲だ。
有名なテニスの世界大会の観戦は、打ち合うボールの一点を大勢の人が首を左右に振りながら、または縦に振りながら息を詰めて見つめ、皆がはらはら一喜一憂し、皆が同じタイミングで歓声を上げ、同じタイミングでため息を漏らす。
プレーする選手の動と静の動きのみならず、そういった試合観戦の共有された一連の雰囲気の中にユーモアを見い出し、それも見事に活写しているのが凄い。
7曲目の「アデュー世界戦争」は、最初は格調高いイメージの旋律から始まる私の好きな曲。
ピアノの旋律にどういった意味があるだろうと思いながら聴いていくと、弦楽器が奏でる憂いを含んだ旋律が絡んできて続いていく。やがて2分20秒を過ぎるあたりから軽快な音楽となってくるが、ここの弦楽器とピアノで奏でられる旋律は聴いているうちに耳から離れられなくなってくるもの。
前述のアルバムジャケットとリンクしながら聴いてみたら、何か色々なストーリーが浮かんでくるんだな。(後述の世武さんの解説を読むと興味深い)
最後の方でピアノが小さな音で何度も繰り返し、訊き返すように奏でられる部分を聴いてみよう。
そこに、どういった意味が込められているのだろう。。。
全ての感想は書ききれない(というよりボキャ貧で書けない)が、このアルバムはいずれも秀曲揃いで、聴き込むうちにさらに味わい深くなっていくようだ。
朝の散歩に持ち出して周りの自然を眺めながら聴いたり、空高く悠々と飛ぶ飛行機を眺めながら聴いたり、夕陽を眺めながら、車の車列を眺めながら繰り返し聴いてみた。
演奏の質ももちろん素晴らしいけれど、奏でられる一音一音に込められた意味をあれこれ考えながら聴いてしまう。神経を集中しながら、思索しながらの音楽鑑賞。そんな鑑賞に素晴らしく適していると思う。
聴いていて何というか、空想する世界の幅を広げてくれ、聴く心の中を奥深くさせてくれるんだな。
世武さんのウィットや優しさも聴いている曲の途中に垣間見られ、ある曲では考えさせられ、ある曲では幸せな気分にしてくれ、聴いた後々にまで心に残っていく。
うまく言えないが、そういった彼女の希有な才能が、収められている曲には溢れていると思う。
全9曲あるうちの頭8曲はピアノや弦楽器、打楽器や電子楽器を交えたインストルメンタル曲で、最後9曲目の「75002」という曲がフランス語(実は英語とも)の歌詞付きの曲です。
8曲目の「伝説のトリプルプレイ」はジャズっぽい曲で、この曲はスリリングな演奏の魅力を聴かせてくれる素晴らしいものです。
詳しい収録曲の内容は「アデュー世界戦争 解説」をキーワードとしてWEB検索してみてくださいね。
世武さんご自身の楽曲解説がありましたよ。
私もそこに目を通しました。
青磁 (NHK美の壺)
最初見たときは、へえ〜青磁ねえ〜 というかんじでスルーしたのですが、
美術館に行ったり自分なりに本を調べたりしてある程度わかったような気になって改めて読むと
さすがつぼを押さえてあるなあと思いました。
薄い本ですが、これだけのスペースに簡潔にまとめるのに
どれだけ沢山の本を読んで、いろんな取材をして、沢山の原稿を書いたかというのが見えるくらいには
私の勉強がすすんだってことかな?
さすがNHK(いい意味で)!
頭のいい学生さんのノートみたいです。
ですが、もう一歩の突っ込みはやはり、長い年月とか経験とか
もって生まれた感覚とか泥臭さをも必要とするのかなとも思いました。
な〜んてえらそうに言える立場でもありませんけど。
とてもよくまとまっていると思います。コンパクトで持ち運びにも便利だし、写真もきれい。
青磁 (中国の陶磁)
カラー図版、モノクロ挿図各86で後漢から明の青磁を通観しています。青磁といってもほんとうに青いのが焼けたのは宋代だけで前後は緑色です。緑色なのは伊賀の自然釉(ビードロ)で理解できますが、青色なのは何度も重ねがけして還元焼成することにより得られるといいいますが、元以降の龍泉窯をみるとそれだけではないような気がします。青い青磁にもいろいろなタイプがあります。北宋代という香灰色の胎土に淡い色の釉がかかり一面に細かな貫入が生じているもの。同種の陶片が河南省汝州で発見されています。南宋では灰黒色の陶胎で二重貫入が生じた紫口鉄足タイプ(表紙ご参照)。杭州で官窯跡が発掘され、同じ浙江省にある龍泉窯でも焼かれています。その龍泉窯の主流は白胎の砧青磁タイプです。汝州や龍泉の一部が官窯だったのか他に官窯があるのか結論が出ていません。また清の官窯では盛んに倣作していることもあり、遺品がいつどこで焼成されたものであるかそれが官窯であるか否か断定しかねるものがあります。いずれにせよこれらが最高ですが、周辺の釣窯(河南省)の銅紅斑のある天青、耀州窯(陝西省)の片切彫りをしたオリーブグリーンの作品なども鑑賞価値が高い。青い青磁にもどって花入れはミヤマレンゲなど生けると荘重なことこの上ないと思われます。それから食器で鉢は安物の羊羹を盛っても銘菓にみえるだろうし、小皿を取り皿に使えば贅沢極まりないことになります。現代青磁で高名な方が数名おられるが、宋磁にせまりえているかは私などには評価できません。が、自然から採取した土、草木灰、長石を原料としコバルトなど工業製品に頼らないものだけが同じ土俵上に上がれるとはいえます。