世界中がアイ・ラヴ・ユー (ホットミルクコミックス 288)
女流的(イメージが1991年出版な鈴平ひろ女史の「儀式<リチュアル>」)な作風。
ってことは、もう20年以上も古なってことかいな?!
巨乳(一部妹ちゃんはつるぺた)やお尻のアップは、アップを多用する東雲龍女史を彷彿とさせるも、ウエストがきゅっとしまってて、アンバランスな体系であることこの上なし。
それに比較して、断面図が織り込まれたり、肉坊が噴出した男液にまみれて無臭っていうところがG.J.ってかな。
次回作ではちょっと無理ヤリっぽい暗めのシナリオ構成を、ポップなラヴラヴの明るいHに転換していただければ、表紙のキャッチーキャラに合うんでは?
世界中がアイ・ラヴ・ユー [DVD]
ウディ・アレンと、彼の別れた奥さんの家族達の恋模様を、ミュージカル仕立てにした映画です。ウディ・アレンが作るお話は、ドタバタ喜劇の中にも、人生に対する悲しみや諦めがこめられたものが多いと思いますが、この映画の中では、その色は比較的薄く感じられます。
今、改めて出演者の名前を見直すと、かなりビックネームな人たちばかりですね。顔が観客に認識されている俳優を多用したおかげで、救われている部分もありますが、それでも、登場人物が多すぎて話が散漫になってしまったきらいがあります。理想の恋人では結局満足できなかったジュリア・ロバーツ、マリッジブルーからか犯罪者に恋をするドリュー・バリモア、別れた妻に今でも惚れてるウディ・アレンなど、いろんな恋のお話がギュウギュウに詰め込まれていて、みんな中途半端な印象を受けました。
が、まあ、それがウディ・アレンの意図するところなのかもしれませんね。うまくいく恋なんてあんまりないからこそ、世界に恋は満ち溢れている。そして、だからこそ、一つ一つにそんなに執着しないで、楽しく生きていこうよ、というメッセージだったのかなあとも思います。
世界中がアイ・ラヴ・ユー【字幕版】 [VHS]
何せ「世界中」なのだ。ミュージカル嫌いの人もそこには含まれてしまう。とにかく楽しい映画です。しかしそれだけではありません。恋愛に限らず、人と出会って、その関係を深めていくことがどんなことか、ジャズ・スタンダードとともに綴られていく。ナット・キング・コールのファンにはたまらない選曲でしょう。
ウディ・アレン特有のシニカルさは目立ちません。むしろ、本物の気品の良さと優雅さとウィットに満ちています。本来なら少し着飾って(夜の)映画館に観に行きたいような作品です。観終わった後は、地上から数センチ浮かんで歩いていることでしょう。歌を口ずさみながら。
世界3大テノール '94 夢の競演
三人と同じ時代に生きてることがものすごいラッキーだと思う。
おかたい歌ばかりでなく、ムーンリバー、雨に歌えば、などの耳慣れた曲を世界最高のテノールできける。もちろん、寝てはならぬ、などのテノールならではの歌も。
ただ困るのは、一枚手にいれたら他のコンサートのCD、DVDまでほしくなってしまうこと。
三人の人間性の広さまで堪能できます。
世界中がアイ・ラヴ・ユー ―デジタル・レストア・バージョン― [DVD]
独特の笑いで味付けされたウディ・アレン初のミュージカル。
今作でも、笑いあり感動ありアイロニーあり。
様々な恋が描かれているが、どれも癖が強く非現実的だが、それをあまり感じさせないのが、彼の妙ではないかと思う。
吹き替えなしで歌・踊りに挑んでいるがお世話にも上手いとは言い難い。
だが、一生懸命さが伝わり微笑ましい。
劇中の歌詞に
「ズレてるけど大目に見てね」
とあるが、大目に見るどころか、その頑張りを拍手で讃えたいほどだ。
まるでファンタジーのような楽しさに、観終わったあとに幸せな気持ちになれる名作。