ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国 [Blu-ray]
メビウス以降、どうしても過去の偉大な遺産に頼りすぎの感があったウルトラシリーズ。
今作では、新しいウルトラマン、「ゼロ」と、非ウルトラの新ヒーロー3人を展開することで、マンネリ化しようとしている流れを断ち切ろうとする強い意志が感じられた。
ただ、「過去の円谷ヒーローのリメイク」という今回の「目玉」は、いかんせんマニアックに過ぎたのではないか。
ミラーマンやファイヤーマンのリメイク、と聞いて喜ぶのは、主たる視聴層であるべき子供ではなく、一部の(私のような)マニアだけだったのではないだろうか。
熱心なファンではない一般のお客さんを引っ張ることが出来るのは、「分かりやすい話題性」や「広く認知された魅力」であり、今回興行的に失敗したことが今後のシリーズの展開に陰を落とすとしたら、やはり「マニア受け」を普遍化しようとするのには無理があると感じる。
同時期に公開された、あの特撮シリーズが大成功したのと対照的だった本作品、王道のストーリーや映像の魅力は決して負けていないと感じさせるだけに、「惜しい」と思わざるを得ない。