ジャパニーズ・スマイル (新潮文庫)
中島みゆきには余り詳しくない新参者の私ですが、たまたま手にとったこのエッセイは文句なく面白かったです。
語り口調で、あっけらかんと自分の失敗や日常
(と言っても全国ツアーの話だったり、私にとっては十分非日常のことですが)が語られています。
それでいて、ところどころにはっとする言葉が潜んでいるのは流石。
言葉づかいが素敵な文章というのは、
例え内容がどんなものだろうと面白いのだなぁ、としみじみ思いました。
この人のラジオが聞いてみたくなりましたよ…。
夜会VOL.7「2/2」 [VHS]
私はこの作品を何度か観なければ途中の部分の内容がよく理解できなかった。中島みゆきさんの作品は、一度観て全てが理解できないように作られているのは有名な話であるが、それほど『凝縮方作品』といえると思います。ユーモアあり、視覚的感動あり、聴覚的感動あり。プロの舞台作家でないにもかかわらず、不思議なほど充実した作品です。なんとこの作品は、映画化も予定されています。映画をご覧になって是非とも原作を観てみたいという方、是非どうぞ。
夜会 VOL.8 問う女 [VHS]
この作品を観て、何を感じるか。自問自答してみれば、言葉をただ単に『道具』としか使っていなかった自分に気づかされました。そしてコミュニケーションの難しさ。出来ているようで出来ていなかった・・。言葉の重さをみゆきさんに教わったようなものです。恨み念を押し通す作品が多かったみゆきさんが、今『言葉の大切さ』を軸にして押してゆこうとしています。この夜会にはよく伝わってきます。冷酷な空気が最後まで続く舞台です。大嵐、無視、裏切り、大雨、雪、病気。重いなにかが、押し潰すような舞台に、衝撃のラストが迎えられます。『PAIN』言葉の重さ、取り消せても言った事実の消せない言葉、生きてゆくがゆえに体験する愚かさ、哀しさ。その余りにも大きく重い世界が一曲によって表されています。名作です。観ること聴くこと、どれも体験の多い内容に『言葉を改めなければ』と思い知らされました。評論家も認めた問題作です。(良い意味で)言葉の重さを父から教わったみゆきさんの姿が最も感じられる夜会だ。
荒野より
まずジャケの美しさに惚れ惚れ。そして歌詞を掲載した冊子に散りばめられた、日本情緒と中島みゆきの年齢相応の落ち着きが何ともいい雰囲気を醸し出す写真に惹きつけられる。本作はヴィジュアル面が優れたアルバムだ。
そして音を聴くと、分厚い壁のようなロック色の強い曲が多い。だが、それは聴き手を拒む壁ではない。アジアの、日本の今の私達の歩く道を壁の上のサーチライトで照らしてくれる曲ばかりだ。
そして優しい街角のマドンナのような面を見せるM2、二胡の響きが心に沁みるM5、そして古くからのファンは待ってましたと声をかけたくなるフォーク・ロック調のM4、そして本作の柱と言っていいだろう、スケールの大きなM11といった様々な曲が用意されている。それは壁を恐れることはない、壁に沿って歩くもよし、壁を突き抜けるもよし、休むもよし、進み方は自由だよ、と声をかけてくれるかのようだ。
本作を聴いて感じるのは、中島みゆきという稀有のシンガーの衰えを知らない、様々な表情を見せる声と詩のような歌詞の変わらぬ素晴しさ。ギヴ・アンド・テイクではない、我々が彼女から貰うものの大きさと重さ、常に与えてくれる傑出した才能が日本にいてくれることに感謝したい。
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スーパーオーディオCDの音を聞きたくて買いました。そのための一番安いプレーヤーかもしれません。