新装版 スマグラー (アフタヌーンKC)
作者の作品で最も有名なものに「ウシジマ君」があると思いますが、
この作品はデビュー作です。
ウシジマ君がどうしようもない、暗い現実を描いているとすれば
こちらは作者からの若者応援メッセージのようなものだと感じます。
心の痛いところを突くような、独特の台詞回しは既に健在です。
現実のしょうもない、つまらない社会の歯車に収まるなど御免だ、
俺はこんなもんじゃないんだ、と日々くすぶる主人公。
ただ、青二才は現実には物を運ぶだけの「スマグラー(運送屋)」すら
こなすことができない。しかもそれはただの運送屋ではなかった・・
バイオレンスと会話がとてもテンポよく気持ちイイ作品です。
(一巻読みきり、で過不足なく綺麗にまとまっています。)
これは新装版で、映画化記念で10年振りのアフタヌーン誌復帰となった
真鍋氏の38P読みきりが追加されています。
内容については、本編のプレエピソードですが本編と深い絡みはありません。
登場人物は主に背骨、内臓、ターゲットの三人。
その他の主要人物も「チラ」と風景の中に出てきたりはします。
ストーリーも、「背骨と内臓がどんな仕事の仕方をしていたか?」という
ものです。出てくるのは一つの仕事だけで、アクションはないです。
個人的には読みきり自体はそれほど興味をそそられるものではありませんでした。
愛をくらえ(通常盤)
ツアーライブで聞いたときはピンこ来なかったが、「スマグラー」のPVと、今回CDとして聞いた時「う〜ん いいな!!」って感じ。
端的に表すと、「魂に呼びかける響きの塊」でしょうか。
どうりで、ライブの際に普段穏やかな海昼さんが、髪を振り乱してギターをアンプに近づけてフィードバックさせていた理由が分かりましたwwwww
Superfly渾身の一作といっていいでしょう。
青空のはてのはて 真鍋昌平作品集 (KCデラックス)
14編の様々な種類の話が読める。短編集にしては不出来な作品が少ないと思いました(NOLIFE〜とハトくんは微妙でしたが)。 個人的には憂鬱滑り台やかわりめ、星に願いを、表題作の青空のはてのはてが特に好きです。 救われない話だったり理不尽な話もあるけど漫画として面白いと思ったので星は5にしました。読み応えもあります。
映画 闇金ウシジマくん [Blu-ray]
深夜枠のTVドラマは、リアルタイムには観てませんが、レンタルDVDで観ました。結構ハードな内容ながら、笑いを誘うシーンも多く面白かったです。
本作では、コミカルなシーンは多少あるものの、TVシリーズより社会の底辺で金や欲望にまみれて生きる人々の実態をリアルに描いています。闇金そのものが違法であることに加え、暴力やエロスなど、かなりキワどい内容ですが、終盤のアクションも含め、映画版らしい娯楽エンタテインメントになっています。
TVドラマでも主演を務めた山田孝之の怪演と存在感が何より大きいです。原作の巨体にコワモテのルックスのウシジマには若干迫力不足ながら、感情を表に出さない無表情の熱演だ。
冷徹なウシジマに出会い、借金地獄に陥る債務者を大島優子と林遣都がそれぞれ演じますが、人生のどん底まで追い詰められることで、思いがけない活力を発揮していくところが面白い。林遣都のチャラ男はけっこうハマリ役でしたが、フリーター役の大島優子がイマイチ。仲里依紗とか満島ひかりとかが演じていたらもっとリアルでドロドロした世界になったかも。まぁ、それ以上にさすがの貫禄を見せたのは自堕落な母親役の黒沢あすかですけどね(笑)。
狂気の男『肉蝮』を演じる新井浩文は、さすがに凄いです。「ヘルタースケルター」ではオネエ役を演じ、その演技の幅の広さに驚かされましたが、こういう超アブナイ役をやらせたら右に出るものない感じ。終盤の、ウシジマとの対決のアクションは、内面に向かいがちで、心理的にキツいこの物語を、外に向かってハジケさせてくれるパートでもあります。
楽に稼ぎたい、セレブになって認められたいといった安易な欲望や夢想を完膚なきまでに叩き潰す闇金という世界は、反面教師のようなもの。「金は奪うか奪われるかだ」と言い放つウシジマが本作の主人公ですが、実際は彼と係わる債務者の人生の顛末こそが物語の主役なのだ。
結局、良い人はいないし、人生正しく生きている人もいないし、お金はホント怖いし、ブラックな映画なんだけど、そこがどうしようもなく魅力的な作品です。
映画 闇金ウシジマくん [DVD]
深夜枠のTVドラマは、リアルタイムには観てませんが、レンタルDVDで観ました。結構ハードな内容ながら、笑いを誘うシーンも多く面白かったです。
本作では、コミカルなシーンは多少あるものの、TVシリーズより社会の底辺で金や欲望にまみれて生きる人々の実態をリアルに描いています。闇金そのものが違法であることに加え、暴力やエロスなど、かなりキワどい内容ですが、終盤のアクションも含め、映画版らしい娯楽エンタテインメントになっています。
TVドラマでも主演を務めた山田孝之の怪演と存在感が何より大きいです。原作の巨体にコワモテのルックスのウシジマには若干迫力不足ながら、感情を表に出さない無表情の熱演だ。
冷徹なウシジマに出会い、借金地獄に陥る債務者を大島優子と林遣都がそれぞれ演じますが、人生のどん底まで追い詰められることで、思いがけない活力を発揮していくところが面白い。林遣都のチャラ男はけっこうハマリ役でしたが、フリーター役の大島優子がイマイチ。仲里依紗とか満島ひかりとかが演じていたらもっとリアルでドロドロした世界になったかも。まぁ、それ以上にさすがの貫禄を見せたのは自堕落な母親役の黒沢あすかですけどね(笑)。
狂気の男『肉蝮』を演じる新井浩文は、さすがに凄いです。「ヘルタースケルター」ではオネエ役を演じ、その演技の幅の広さに驚かされましたが、こういう超アブナイ役をやらせたら右に出るものない感じ。終盤の、ウシジマとの対決のアクションは、内面に向かいがちで、心理的にキツいこの物語を、外に向かってハジケさせてくれるパートでもあります。
楽に稼ぎたい、セレブになって認められたいといった安易な欲望や夢想を完膚なきまでに叩き潰す闇金という世界は、反面教師のようなもの。「金は奪うか奪われるかだ」と言い放つウシジマが本作の主人公ですが、実際は彼と係わる債務者の人生の顛末こそが物語の主役なのだ。
結局、良い人はいないし、人生正しく生きている人もいないし、お金はホント怖いし、ブラックな映画なんだけど、そこがどうしようもなく魅力的な作品です。