The Pelican Brief
グリシャムファンの間では賛否相半ば、といったところのこの「ペリカン・ブリーフ」。リーガル・サスペンスというよりは「純」サスペンスの追いかけっこアクションという感じで、グリシャムとしては新機軸を狙ってちょっとハズしちゃった、、、とったところ。最新作「King of Torts」では真正法廷ものに回帰してますけどやっぱりわたしは後者のほうが好き。「ペリカン」も読んで損はしないと思いますが。
ペリカン文書 [Blu-ray]
原作者が執筆時からジュリア・ロバーツが演じる事をイメージして書き上げた作品であることは有名な話し。彼女の出世作のひとつに数えられることとなった。劇中では、命を狙われたことから終始不安な表情ばかりのジュリアでしたがラストでの命を救われ安堵感漂う、花をバックにしたジュリア・スマイルを浮かべたシーンには、初めて見た時の感動が頭から離れませんでした。ストーリーは、長丁場ではありますがテンポの良さに救われたサスペンス。25才の彼女が見られることとなった(涙)プリティ・ウーマンは、好きではありませんがこちらの作品で彼女のファンになったひとりです。DVDからの買い替えです。画質・音質とも不満は、ありません。オススメ!
ペリカン文書
ホワイトハウスの闇を描いたサスペンス小説、といった感じでしょうか。
弁護士が書いた、法科大学生を主人公にした作品ですが、直接法律とは関係しないので、追う者と追われる者とが奏でるスリルを楽しめばよいのだと思います。追う者が絶大な力を持てば持つほど、追われる者が非力であればあるほど、この手の作品は手に汗握ります。
ただ全編を通して、「美しく聡明な若い女性は、一回り以上年上の男性によって庇護されるのがよい」という作者のメッセージが伝わってくるようで、その点はあんまりいい感じはしませんでした。
ペリカン文書
本を読んで、そのあとビデオを借りてみました。そこで小説のすばらしさにはたと気付きました。
ストーリーのプロセスがしっかりしている点もありますが、それ以上にこの本の魅力は登場人物にあると思います。
若いけれども才能にあふれ、同級生たちの憧れの的でもあり、細身のジーパンにだぶだぶのセーターを着て颯爽と歩く姿に存分な魅力を投げかけてくれます。そんな彼女が書いたペリカン文書が実は事実であり、そのことで何度も暗殺者に殺されそうになる。そのスリルと、次々と謎を解き、事実を固めていく様に惚れ惚れしました。