THE PRAYER~祈り
岡さんの歌声は前からとても好きで、このCDも知ってはいたのですが
どういうわけか最近購入しました。
期待以上でした。全体にゆっくりした曲が多いので
疲れた仕事帰りなどとても癒されます。それにあの声です。すばらしいです。
特に「星は光りぬ」は良かったなあ〜
癒されるという点では寝るときにかけてもすぐに眠れます。
燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)
長く続いていた桜井京介シリーズの完結編です。
ずっと読んでた人には「待っていました!」ですが初めて読む人にはわけわからないままの話だとは思います。
ただずっと読んでた人じゃないと買わないとは思うのですが・・・
すべての伏線がすっきり回収されて納得できるか?といわれると微妙ですが、一応伏線は回収されていると思います。
すごい疾走感ですべておわっていくので取り残される人もいるかも・・・
想いのかけら -Close to-(通常版)
ヒロインは4人。
序盤は、主人公の利己主義にイライラさせられますが、混乱している様を
リアルに表現しているとも取れ、途中からは気になりませんでした。
後輩の小雪に3つのルートが用意されているあたり、真のヒロインではないか
と思います。
アラブ、祈りとしての文学
2009年12月出版
まだ出版されたばかりです。てっきり翻訳物だと思って手にとってみたのですが、1960年生まれの日本人女性のまだ49歳若手学者によるアラブ文学論書です。文章は学者らしからず、流麗です。論旨は解りやすく流れていきます。普通の読者なら、出てくる地名も人物名も判りません。採り上げられている作品も一瞥もないものばかりです。それでも論旨を辿っていけるのは著者の力量だと思います。文学論書のはずですが、著者の感情の揺れ動きが読者に大きく訴えてきます。
*文学などして何になる
著者は、パレスチナの惨状を目の当たりにして、文学を論じたり研究をしていることの無力さを自ら強くなじります。読者にしても、パレスチナの惨状を知れば知るほど著者同様に知って何になる!という無力感は強く感じます。でも、まず知ることから始まります。感じて注目していることの、見守ることでの抑止力は確実に存在します。無力を知りながら抑止になるように祈るようにして文章を綴る。表題の「祈りとしての文学」という意味はここにあるようです。
*ネイションの彼方
抑圧されたり殺害されたパレスチナ人の中にはユダヤ人もいました。あるユダヤ人婦人は、ナチスドイツの迫害を避けてイスラエルに来てからパレスチナにアラブ人として生活していました。親兄弟はイスラエルに住んでいます。婦人の息子はパレスチナ解放軍に加わります。そのユダヤ人婦人は死を前に、十代まで暮らしていたドイツへ帰って死にます。ネイションとは何なのかの命題は付いて回ります。