ハリー・ウィンストンを探して (イソラ文庫)
29歳。
外見的にはまだ美しく、けれど若くはないことを思い知らされている
三人の友人たちの、恋と人生を考える一年間の物語。
舞台は、デビュー作『プラダを着た悪魔』と同じニューヨーク。
編集者としてキャリアを築き、申し分のない彼氏のいるリーと
レストランのジェネラルマネージャーとして信頼を得ているエミー、
富豪の娘としてセレブ生活を楽しむ美貌のアドリアナ。
学生時代からの遠慮のない友人でもある三人は
エミーが5年間つくしてきた彼氏にフラれたことをきっかけに
それぞれの人生を変えるチャレンジを約束する。
恋愛に真面目なエミーは、世界各地の男性と関係することを
男性と遊び歩いてきたアドリアナは、理想の男性と婚約することを。
同席したリーもまた、何も変える必要がないと言われながら
「申し分のない」はずの彼氏に対するいら立ちを、誰にも言えず抱えていた。
三人の、遠慮のないガールズトークと
それぞれの立場をうらやみ、何気ない一言に傷つく気持ちが鮮やかに描かれたお話です。
三人が闊歩する舞台は華やかで、日常とはかけ離れているようで
そこに描かれた心理描写は、身につまされました。
友人の仕事の成功が嬉しく誇りに思う一方で、さみしかったり
他人からの視線に外見の衰えを感じて、こわくなったり
不平を言うなんて贅沢だと思いつつ、現状がいやになったり。
そんな自分を変えようと決意するけど、うまくいかなくて、パワーダウンしたり。
共感しつつ、三人が繰り広げる物語にひきこまれました。
ラストまで納得の、お話でした。
Harry Winston (Memoire des marques)
ハリーウィンストンの歴史や、素敵なダイヤのお写真が美しいです。マリリンモンロー、ケイトモス、ハリウッドスターなどの貴重な写真を交え、充実な内容です。この一冊で、ハリーのことがよくわかりますよ!ハリーが大好きな方にはお勧めです。本物を手に入れるまでのお勉強という事で買った本ですが、この本を読んだ上でお店に行くと、何となく感慨深い気もしてしまいます。